請求することもない事です

時効。
法律用語で、本来は、持っている権利や義務というものを法的に保護、保管してもらえる期間のことです。
民事でも、刑法でも、その権利において、時効制度が存在しているのです。
これが無ければ、当人でさえも忘れていることについて、
第三者、もしくは、特定人物からの請求を何度でも受けることになってしまい、非常に不利益になるからです。
勿論、不貞行為にもとづく慰謝料の請求にも、ちゃんと時効が設定されています。
慰謝料を請求するための、第四の条件は、法律的な時効における権利消失がないことです。
何故、時効が存在するのか。
第一に、証拠能力の低下という問題が挙げられます。
証拠も永遠に保管されるわけではありません。
時間が経てば劣化します。
そうなると、当時は証拠として通用していたのに、現在では証拠になりえないという場合がありえるのです。
特に写真や証言。
デジタル写真は、加工が可能なので、基本はフィルム写真ですが、これは劣化します。
また証言も当時と異なる可能性もありえます。
第二に、権利の保護。
言ってしまえば、権利は使ってこそ意味があるということ。
権利は脅しの道具ではありません。
使って初めて効力を発揮する権利を持っているのに、使わない者には、法的な保護を与えるに値しないという考え方なのです。
では、実際に、不貞行為における権利消滅についての規定、これは民法724条に記載されています。
第一に、被害者が損害及び加害者を知った時から3年。
不倫された側が「浮気の事実」と「浮気相手」を知ったときから3年以上経過すると、慰謝料請求ができなくなります。
逆に言えば、両方を知らない限りは、この条文は適応されず、時間の起算も始まりませんので、被害者としては有利でしょう。
第二に、不法行為の時から20年。
被害者が、行為や浮気相手の存在を知っているか知らないかは関係なく、20年経てば請求できなくなります。
熟年夫婦の離婚事由に、過去の浮気を追及してという事例がありますが、これは本来ならば、払う必要も無く、請求することもない事です。
年数的には、非常に余裕があるように見えます。
なお、裁判係争中は、時効は停止するので、注意しておきましょう。

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